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原点の象徴

 
現在所有するキャンプ道具の中で、最も古くからある物がこのエバニューのフライパン。






まだ高校生だった頃キャンプに興味を持ち始め、まず最初にテントを手に入れた。
そして、その次に手に入れたのが確かこのフライパン。

テントの次にフライパン?

寝袋や飯盒の方が優先順位が上だろうに何故フライパンだったのか、当時の理由はハッキリ
思い出せないが、多分単純に金銭的な理由だったのではなかろうかと思う。
キャンプ以外にもあれこれ興味があったので、高校生の御身分では一遍に道具を揃える事は
出来なかったのだろう。
大物道具は後回しにして細々した物だけちょこちょこ買い求めつつ、今考えるとおよそキャンプとは
呼べないような幼稚な真似事を何回かしていたが、その内徐々にキャンプへの興味も薄れてしまい
このフライパンは活躍の場を失ってしまった。
テントはその後もたまに部屋の中や庭で張ってみたりしていたが、ある日友人に貸したところ
その友人宅が火事で焼けてしまいそれっきりである。


あれから月日は大分流れたが、現在再びキャンプの真似事をしているという事は、その間
キャンプへの興味は薄くなっていたものの、消えること無く心の奥底に潜んでいたものと思われる。
昨年、物置き部屋の整理中にこのフライパンの存在を思い出し、荷物の山の奥から見つけ出した。



 
折畳み式のハンドルには少々赤錆が出ているが、その機能に何ら問題は無い。



 
フライパンの裏側は当時固形燃料の炎や、松の枝を薪にした焚火に掛けて使っていたので
たっぷり煤が付着しているが、それが上手い具合にコーティングとなったのか腐食はしていない。



 
肝心の内側はと言うと、テフロンだか何だか知らないが、元々コーティングされてツルツルだった
表面がザラザラになってしまっている。
おそらく当時使っていて出来た細かい傷の部分からアルミが腐食し始め、コーティングの下まで
入り込んだのだろう。コーティングごとザラザラを削り取って再びコーティングし直す事も出来るが
結構な費用が掛かるので迷うところだ。





 
言うなれば、学校行事などのキャンプを除き、自分個人の「趣味」としてのキャンプの原点を
象徴する物がこのフライパンなのである。
大人になった現在、やっと一通りの道具を揃えることは出来たが、実際やっている事とキャンプに
対する気持ちは当時と大して変わっていないのかも知れない。
「成長してない」と言われれば全くその通りで、返す言葉も無いのだが。

長い間使い続けた訳ではないのでそれほど愛着は強くないかも知れないが、今こうして振り返って
みると思い入れは深まる。
取り敢えず使う使わないは別として、今度キャンプへ行く時はこのフライパンも道具箱に入れて
持って行こうかと思う。
いつになるか分からない先の話だけど。


 おわり




現在は丸っきり違う形になってるようです。

 エバニュ− アルミフライパン#18用
 

チタンの物なら面影はありますね。

 エバニュー 〈EVERNEW〉 チタンフライパン18セラミック ECA442
 
by swedishcooker | 2009-02-25 21:21 | ■道具
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